排水口のつまりが市販品で取れないときは|下水道の維持管理をしていた私の対処法
7月も終わりに近づいて、東海地方は毎日うんざりするような暑さが続いていますが😨 みなさんいかがお過ごしでしょうか。この時期になると、洗面台やお風呂の排水口からなんとなくイヤなニオイがしてきたり、水の引きが悪くなってきたりしませんか?
市販のパイプクリーナーを買ってきて流してみたものの、たいして変わらない。もう一本買ってきて流しても、やっぱり変わらない。……そんな経験、ありませんか?😅
私は前職で下水道の維持管理という仕事をしていました。詰まった管を実際に見てきた立場から、自宅の排水口が詰まったときにやっていることを書いておきます。
結論|市販品で落ちないつまりは「業務用の顆粒タイプ」を正しい手順で
先に結論だけ書いておきます。
- 市販の液体パイプクリーナーで落ちないつまりは、業務用の顆粒タイプを試す価値が大きい
- ポイントは薬剤そのものより「40〜50℃の温湯を使う」「30分以上放置する」という手順のほう
- それでも解消しないなら、排水トラップより奥で詰まっている可能性が高いので業者の出番
- ただし業者選びは慎重に。慌てて電話すると高額になることがある
- いちばんラクなのは、詰まる前に定期的に洗っておくこと
そもそも、排水管はなぜ詰まるのか
原因は場所によって変わります。よくあるのはこのあたりです。
洗面台
いちばん多いのは髪の毛。それから、手洗いやうがいのときに一緒に流れていく水に溶けないものです。歯磨きのときの食べ残しなんかが代表格ですね。
お風呂場
こちらも髪の毛が主役ですが、それに加えて洗剤カスと皮脂汚れが絡んできます。髪の毛だけならまだしも、そこに石けんカスと皮脂がまとわりついて、管の内側にこびりついていくイメージです。
つまり、「固形物」だけが原因ではないというのがポイントです。ここが、髪の毛を取り除いても流れが戻らない理由でもあります。
市販のパイプクリーナーで落ちないのはなぜ?
これは私の実感なのですが、市販の液体タイプと業務用の顆粒タイプでは洗浄力(つまりの解消力)の効きがはっきり違います。
「具体的にどう違うのか説明しろ」と言われそうなのですが、実のところ配管の中は目に見えないんですよね😅 流し込んで、しばらく置いて、水を流したときの引きの速さで判断するしかない。なので「使えばわかる」としか言いようがない、というのが本音です。
ただ、仕組みの面では違いがあります。業務用の顆粒タイプは、水と反応して発熱・発泡しながら汚れを分解していきます。液体を流すだけのものとは、汚れへの当たり方が違うわけです。
私が使っているのは「ピーピースルーF」
我が家で使っているのは、和協産業のピーピースルーFという業務用の排水管洗浄剤です。白い顆粒状の薬剤で、ホームセンターやネット通販で普通に買えます。

メーカー公表スペック
- メーカー:和協産業
- 種別:顆粒状(白色細粒状)
- 内容量:600g
- 性状:アルカリ性
- 成分:ケイ酸アルカリ塩、KOH、NaOH、過炭酸塩、界面活性剤
- 標準使用量:約150g(全体の約1/4)/注水量400〜500mL
- 価格:2,627円(税込)※2026年7月28日時点・モノタロウ調べ
メーカーは「4つの力で汚れを落とす」と説明しています。発熱で汚れを軟化させ、アルカリで油脂やタンパク汚れを溶かし、酸素で有機汚れを分解・除菌消臭し、発泡で管の側面から汚れを剥がして押し流す、という流れですね。液体を流すだけの製品とは考え方が違うのが分かると思います。
使い方|ポイントは「熱湯ではなく40〜50℃」
ここがいちばん大事なところです。熱湯を使うものだと思っている方が多いのですが、メーカーが推奨しているのは40〜50℃の温湯です。
- 薬剤を約150g(600gの約1/4)、排水口の周りに撒く
- 薬剤の外側に沿って、40〜50℃の温湯を400〜500mL(コップ2〜3杯分)静かに注ぎ、薬剤を排水管の中へ流し入れる
- そのまま30分〜1時間放置する(一晩置いてもよい)
- 5L程度の多量の水で一気に押し流す
「静かに注ぐ」というのも地味に大事で、勢いよく流すと薬剤が管の奥まで届く前に流れていってしまいます。ゴゴゴ…と音を立てながら水が吸い込まれていく感覚があれば、うまくいっているサインです☺️
使うときの注意|ここは真面目な話です
⚠️ 保護具をつけてから使ってください
この製品は毒物劇物取締法上の「劇物」には該当しません。ただし水酸化ナトリウム・水酸化カリウムを含む強アルカリ性で、発熱・発泡しながら働く薬剤です。目や口に入れば普通に危険だと考えてください。
私自身、家の掃除で使っているときに粉末が舞い上がって目に痛みを感じたことがあります。下手をすれば失明につながる話なので、それ以来かなり気を使うようにしています。ゴーグルとマスク、できれば手袋も。 あとは換気しながら作業してください。
- トイレ(大便器・小便器)には使えません。 メーカーが明記しています
- 顆粒が舞いやすいので、撒くときは低い位置からゆっくり
- 他の洗剤(特に塩素系)と混ぜない
- 使用方法や注意事項は、必ずパッケージの表示に従ってください
※以上は私の使い方と経験に基づく個人的な内容です。製品の仕様や注意事項は変わることがあるので、購入時に最新の表示をご確認ください。
前職で「指定薬剤」がこれだったときの話
これは余談なのですが、私にとって印象的な出来事がありました。
前職で下水道の維持管理をやっていたとき、お客さんから指定された薬剤がこのピーピースルーFだったことがあるんです。「あれ、自分が家で使ってるやつと同じじゃん!」と驚いたのを今でも覚えています😳
業務の現場で指定されるだけの効果はあるということだと思います。家庭用としては値段が張るほうですが、私が使い続けている理由はここにあります。
気になったところ
- 値段は安くありません。 市販の液体パイプクリーナーが数百円で買えるのに対して、こちらは2,000円台
- 粉が舞います。 保護具なしで使うのはおすすめしません(実体験です😨)
- お湯を用意する手間がある。 「流して終わり」の手軽さはない
- トイレには使えない。 用途は限られます
- 効果が目に見えない。 配管の中の話なので、水の引きで判断するしかない
それでもダメなら業者。でも呼び方に注意してください
物理的な方法(ラバーカップやワイヤーなど)と薬剤の両方を試しても解消しないとき。そこまでいくと、素人では手が出せない排水トラップより奥で閉塞が起きている可能性が高いので、業者に頼るタイミングだと思います。
逆に言えば、詰まっただけで何もせず慌てて電話するのは、いったん待ってほしいというのが私の考えです。
⚠️ 業者選びは本当に注意してください
「水のトラブルすぐにお電話で」のような広告でよく見かける、電話一本ですぐ来てくれるところ。ああいうところに慌てて頼むと、高額な請求になることがあります。 困っているときほど言い値で頼んでしまいがちなので、ここは本当に気をつけてほしいところです。
大事なのは事前の準備です。 詰まってから探すのではなく、落ち着いているうちに調べておくだけで、トラブルはかなり減らせます。
- 地元の業者を先に調べて、連絡先を控えておく。 困ってから検索すると、広告が上位に出ているところに飛びついてしまいます
- 作業前に必ず見積もりを出してもらい、総額を確認する。 「やってみないと分かりません」で始めさせない
- その場で即決しない。 納得できなければ断っていいですし、他に聞いてもいいんです
- 賃貸にお住まいなら、まず管理会社や大家さんに連絡を。自己負担にならずに済むこともあります
※このあたりは私の経験からの私見です。実際の対応は建物や契約の状況で変わるので、迷ったら管理会社や自治体の窓口に相談してみてください。
いちばんラクなのは「詰まる前に洗う」
身も蓋もない話をすると、詰まる原因になるものを流さないことが一番です。……とはいえ、髪の毛も皮脂も洗剤カスも、流さずに生活するのは無理なんですよね😅
なので現実的には、詰まる前に定期的に洗っておく。これに尽きます。完全に詰まってから慌てて対処するより、ずっとラクですし、費用も時間もかかりません。
前職で山ほど詰まった管を見てきた立場から言えるのは、「詰まってから」より「詰まる前」のほうが圧倒的に安上がりだということです。
まとめ|こんな人におすすめ
- 市販のパイプクリーナーを何本か試したけど改善しなかった方
- 洗面台やお風呂の水の引きが遅くなってきたと感じている方
- ニオイが気になってきた方
- 業者を呼ぶ前に、自分でできることを試しておきたい方
逆に、すでに水がまったく流れない・複数の排水口で同時に起きているという状態なら、薬剤で粘るより早めに業者に相談したほうがいいと思います。
排水口のつまりで調べられている方の参考になれば嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました😊
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